お弁当と夢の人

微力で何でも離れたくない

深夜のひとりごと。

あの日。
始まりは些細な噂だったと思う。
正直詳細は覚えてないけど。覚えてたくもない。
でも、あくまでも噂でしかない。
ほっとけばすぐに収まるだろうって思った。
つーか、自担にこんな話題があがるなんて…!!
すごいぞ!!!
って能天気過ぎるアホなことすら思ってた。



でも、アホな私が思っていたよりも事態はずっと深刻だったことを私はすぐに思い知ることになる。



気づいたら、名前を検索した先は火の海になってた。
あらかじめガソリンが撒かれていた場所に、火種が落とされたかのように大炎上していた。



多くの同担が傷ついてた。
噂の内容にも。叩かれていることにも。
これをきっかけに降りた人も見た。
降りなくても、噂にショックを受けて距離を置こうとしている友人もいた。




私自身は噂が事実がどうかなんて正直心底どうでもよかった。
どうでもよくないのは
罵詈雑言を浴びせられ続ける自担のこと。
自担に降り注ぐ火の粉をすべて取っぱらってやりたかった。
火の粉を浴びせるやつなんか全員呪われろって思ってた。
それまでミュートとかブロックなんて機能は知らなかったけど、ツイッターには便利な機能がついていることを知った。



でも火の粉はそれだけで収まらなかった。
自担を好きだと言うだけで、
少しでも自担を庇うような発言をするだけで
引用RTだの、ツイートをスクショされて晒されて理由もなく叩かれた同担がたくさんいた。



私自身もそういうのに巻き込まれたこともある。
今でこそ、他人に何言われようが
「お前の意見なんか知るか。全く同じ意見の方が気持ち悪いだろうが。うるせぇ。」
と、思えるくらいには図太くなったけど
当時はしんどかった。
不特定多数から大量の悪意を浴びせられると
本当に自分が悪いかのように、とても愚かであるかのように感じて
周りみんなが敵に見えて、ツイッターで人と関わることが怖くなった。
 
  

見たくなくても、お花畑でただふわふわしていたいと思っても
花畑にダンプカーで突っ込まれたらこっちもどうしようもないんだよ。

 


自分なんかのちっぽけな範囲でこうなってるのだから
これよりももっとずっと多くの悪意に晒されている自担を思ったら
怖くてたまらなかった。
彼の心が壊れてしまうんじゃないかって怖かった。
心が壊れて、いなくなってしまうんじゃないかって。
怖くて、でもそんなことは言えなくて向き合いたくなくて
せめて少しでも
ポジティブで能天気な呟きをしようって無理矢理気持ちを押し上げてた。
おそらく同担の殆どが、ファンでいる自分を奮い立たせるのに必死だった。



それでもメンタルは確実に日に日に削られていたと思う。
さらに追い打ちをかけたのは、1年半続いたレギュラー番組の終了。
自担の大好きなところがたくさん見られる本当に大切な番組だった。
たとえこの騒動が無くても、ショックが大きかったのにタイミングが悪すぎた。




その年のツアーが始まって表面上は鎮火したころ(今でもネタさえあればキャンプファイヤーしてるのは知ってるけど)
他のメンバーの誕生日祝いがライブ中に行われたとき
多くの同担がまた傷ついてた。
同じように当日じゃなくてもツアー中にあった誕生日を思いっきりスルーされたこと。
そのことに傷ついてた。
本人が「俺はいいよ」って言ったことも。



私自身は、自担のそういう自虐発言は
富士山のように高いプライドを保つための予防線だと解釈しているから
「また強がってかっこつけてんなー(そういう不器用なところすごく好き)」って思っていて
あまりダメージはなかった。
2トップふたりの節目のことだし、仕方ないって。
半ば諦めにも似た気持ち。



こんなこと言ってはいけないと思って
今まで言わなかったけど
諦めて、受け入れていかないとファンなんてやってられないときが今までたくさんあった。
歌割りとかMVや歌番組のカット割りとかアルバムのソロ曲とか。
言い出したらきりがない。
それでも、彼らを応援したいと思うなら
自担をいつまでも見ていたいと願うなら
前を向いて受け入れていく以外の道なんてなかった。
決していやいや受け入れてる訳ではないけど
心の奥底に、モヤつく気持ちがあることは嘘ではなかった。 




だから今年も絶対無いだろうって
拗ねてたんだと思う。
『どうせ』お祝いなんてやらないだろうって。



でも、そんなくだらない感情は一瞬にして払拭された。
ドームがオレンジに染められて、お祝いされた。
自担は紛れもなく主役だった。
それは、なによりも見たいと望んでいた光景だった。



ただ嬉しかった。
お祝いされて、幸せな自担が見られたこと。
ただただ嬉しかった。
気恥ずかしそうに、でも穏やかに微笑む彼の笑顔がとても愛おしかった。



思い返せばこの一年は
担当としてつらいことも悲しいこともあったけど
それでも
嬉しいことや笑顔にしてもらったことの方が圧倒的に多かった。
それまでも充分すぎるほど幸せだったけど、自信がついたあなたには本当にたくさんの幸せをもらってる。



そしてこれからも応援する理由なんて
「どんなあなたも好きだから」だけで私には充分なんだよ。
だから、これからも好きでいさせてね。
あなたが何をしようが何を言おうが勝手に大好きでいるから。