お弁当と夢の人

微力で何でも離れたくない

君と過ごした平成最後の夏。

舞祭組村の福岡オーラス。
アンコール後の最後の挨拶で横尾さんが言ってくれた言葉。
「またお会い出来る機会をお知らせできると思います。少しだけ、少しだけ待っていてください」



そして、その言葉からたった16時間後にドームツアーの知らせが本当に届いた。
待望の2年ぶりのドームツアー。
しかも初の5大ドーム
さらにはジャニーズ初の西武ドームでの開催。
7人組であるKis-My-Ft2の記念すべき7周年にエイベックスが本気で力を入れてきていることが容易にわかった。
西武ドームという未知のものへの不安はあったが、舞祭組村を経てパワーアップした4人をKis-My-Ft2として見られること、そして大好きな7人に会えることが単純にたまらなく楽しみだった。




しかし不穏な空気が流れたのはツアーの当落が出てからだった。
TLに溢れる譲りますツイートの嵐。
譲ってくださいと呟けば何十件というリプが飛ぶ。
私が知るこの4年間でこんな状況は初めてだった。
ただ、愕然とした。
そして、同時に大きな危機感を抱いた。
「ドームは空席だらけなのか?そして来年はどうなるのだろう…」と。
そんな中、藤ヶ谷さんがブログで「皆を誘ってきてください!」という言葉を綴っていて、エゴサ大好きなメンバーもやはりこの状況を理解しているのだなと察して
それがなおのこと不安と悔しさを増強させた。



時を同じくして、同事務所に波乱が起こっていた。
「明日は我が身」
この時期この言葉ほど怖いものはなかった。
所詮オタクなんてものは与えられたものを咀嚼するしかできないのだと。
どれだけ応援したくても、ずっと見たいと願っても、できなくなるときが遅かれ早かれ必ず訪れる。
そして『そのとき』はいつかはわからない。
そうはっきりと思い知らされた。
私はただ、怖くて。
自分の身に振りかかるかもしれないその未来が怖くて、ただひたすらに自分の好きな人達が今目の前で笑顔でいてくれればそれでいいと。それだけでいいと。
そう願って、ほかのグループに関しては思考を停止させた。
自分の心を守るために。楽しくオタクであるために。





果たして今年はどんなツアーになるのだろうか。
キスマイに会えることの楽しみと漠然とした不安と…色んな感情が入り混じっていた。
7人はどんな景色を見させてくれるのだろうか、と。


いよいよ始まった『Yummy!!you&me』。
満を持して最初に流れた曲はTell me why。
フライング大好きなキスマイがまさかのポップアップで登場し1stアルバムに収録されたバラード曲をド頭に持ってきた。
誰もが予測不可能だったその選曲に凄まじい歓声でドームが揺れた。
続く二曲目はCrystal Sky。
2年も前に発売されたシングルのB面曲が突如として初披露された。
意外性しかないそのセトリにドームはさらにどよめいていた。


そして、これだけでもう十分すぎるほどわかった。
『今年のツアーは今までと違う』と。
そのあとも、FlamingoやI Scream Nightといった数年前のアルバム曲を歌ったり、コーリングやThank youじゃんといったアンコール定番曲を真ん中に持ってきたり、ダンスメドレーの中にLet it BURN!といったB面曲を組み込んだり、とにかく予想のつかないセトリと演出に気持ちが昂揚していた。
開始前に自分が抱いていた不安など、彼らいわく美味しい興奮と衝撃によって一瞬で忘れさられていた。



気づけばあっという間に終盤になってHOMEの前で7人がそのときの気持ちをひとりずつ語ってくれた。
そしてその語りの中で
「これからもずっと7人でいること」
「ファンのみんながいなければドームでのライブができないこと」
「自分たちはKis-My-Ft2が大好きだということ」
ということを7人が各々の言葉で伝えてくれた。
それは、ライブ前に私が勝手に抱いていた不安をかき消してくれる言葉たちだった。



そしてこれはあくまでも私個人の見解だけど
不安を解消されたと同時に
Kis-My-Ft2自身も、やはりわかっていたのだと悟ってしまった。
自分たちの置かれている状況と。
まだまだ不確定な未来と。
彼らもまたもがいて戦ってくれてたんだと。
だから、言葉にして表明してくれた。
それは、ファンに伝えるのと同時に自分たちに言い聞かせてくれていたのではないかと。
そうすることで、自分たちを鼓舞していたのではないかと。



7周年を記念するツアーは、2か月半をあっという間に駆け抜けていき
HOME前の言葉は、毎公演その時の気持ちをまっすぐにぶつけてくれた。
優しくて少し不器用ででも真っ直ぐな彼らの本音を垣間見るたびに
今年のツアーが彼らにとってどれほど特別なものか、いっそ痛いほどわかった。




西武オーラスで最後に歌ってくれた「感じるままに輝いて」
7人で選曲したというその歌は
結成から13年、デビューして7年経つ彼らの今までとこれからを体現したような曲で
涙無しには聞けなかった。
長い下積みからたくさんの苦労や苦悩や困難と闘ってきた彼らの
それでも何度でも立ち上がって
前へすすんでいくんだという強い意志が感じられて、
それを必死に伝えてくれようとしていた。


私自身はこのツアーが始まる前に抱いた不安への彼らの答えがこれなのだと。
「大丈夫だよ」って何度も言われている気がして
これからも7人についていきたいと。
彼らの未来を見届けたいとそう思ったんだ。





ツアーを経た最近のキスマイの雰囲気は本当にとても良いと思う。
それは7人自身が誰よりも
Kis-My-Ft2を大好きなことがわかるから。
愛情表現が不器用すぎて
時として誤解されるような発言もしがちだし
炎上ネタをぶっこんでくることもしばしばあるけど。
でも結局やっぱり大好きなんだなと
7人の発言や表情からそれがひしひしと伝わってくる。



私はそれがとても嬉しくて
未来はいつだって不確定だけれども
あなたたちが信じる未来は見届けたい。
大好きな人たちが守りたいと願うものは共に守りたい。
「ついてこい」と言われたからには
何度転んでも立ち上がってしがみついてでも
ついていかなければと思う。



そしてどうか願わくば
遠くない未来に
花火が見えるステージで輝く7人をこの目で見ることができますように。
その日を信じて、今日もあなた達の笑顔に元気をもらうのだ。